東京デスロック
2001年12月、多田淳之介を中心に活動を開始。主に演劇を用いた作品を創作する。作・演出の多田は平行して2003年より青年団演出部に所属、青年団リンク二騎の会の演出も手がける。2009年より東京公演休止を宣言し、青森・福島・埼玉・神奈川・京都・神戸・鳥取・福岡など、全国各地で公演。2011年度より「地域密着、拠点日本」を宣言し、各地域に根ざす劇場、カンパニーとともに地域でも芸術活動を推し進める。2013年には、約4年ぶりに東京公演を再開するが、東京オリンピック終了(中止)まで再び東京公演を休止。
演劇を「現前=現象」の芸術と捉え、俳優の身体、時間、観客を含めた現象そのものを演劇作品として上演。コントロール不能の状態まで疲弊した俳優の身体、5分以上何も起きない時間、客席への発話等、現在起きている現象を利用した作風を特徴とする。近作ではオリジナルテキストによる作品に加え、インターネット上の発言をコラージュした作品や無言劇なども手がけ、日本社会における問題を扱った連作、上演時間8時間の『MORATORIUM』、観客300名によるパフォーマンス『REHABILITATION』、地域と東京についてのトークパフォーマンス『COUNSERING』、プラトン著「饗宴」をモチーフに観客をも含めた愛の対話劇『SYMPOSIUM』、様々な儀式を観客と共有する『CEREMONY』、紀元前425年に書かれたギリシャ喜劇『アルカナイの人々』をモチーフに作られた現代版平和の家『Peace(at any cost?)』などを次々に発表。客席と舞台との区分けを無くし、対観客、観客同志のコミュニケーションを作品に取り入れるなど、現代、現在を生きる人々をフォーカスしたアクチュアルな作品空間を創造する。また一方では『マクベス』『リア王』『ロミオとジュリエット』などのシェイクスピア作品や、近代作家三好十郎の『その人を知らず』など、多くの戯曲を手がけ、「現代=現在」を演劇によって捉え直す活動を続けている。
2011年にはフランス ジュヌヴィリエ国立演劇センターでのFestival TJCCに招聘。2009年より韓国ソウルでの第二言語演劇スタジをとの合同公演を毎年行い、2014年には、『가모메 カルメギ』が韓国で最も権威のある東亜演劇賞作品賞を受賞、演出の多田が演出賞を外国人として初受賞するなど、国内外問わず各地にて活動する。
カルメギ』が韓国で最も権威のある東亜演劇賞作品賞を受賞、演出の多田が演出賞を外国人として初受賞するなど、国内外問わず各地にて活動する。